https://parstoday.com/ja/news/iran-i44426
この記事によりますと、イラン農業省は「イランのクルミ農園を改良、近代化し、クルミの平均生産量を増大させる」としていて、クルミに力を入れていることが分かります。
そこで今回は世界のクルミの生産量について調べてみました。
世界のクルミ生産量の推移(USDAのデータより)
USDA(2019)より引用(引用者訳)
まずはUSDA(米国農務省)の最新データから。
これによると、世界で毎年200万トン前後のクルミが生産されているようです。
すごい量ですね。
クルミの生産量トップ7(USDAのデータより)
国別に見てみましょう。同じくUSDAの資料を元に、2018〜2019年にかけての1年間の、クルミの生産量を表にしました。
⬇上の表をグラフにするとこんな感じ。
USDA(2019)より作成
中国が85万トンで、世界の生産量の4割を占めています。
アメリカも61万トンで相当に多いですね。
(ちなみに以前の記事でも書きましたが、味はアメリカの方が良いので、高くてもアメリカのクルミを使いたいという中国の製菓会社は多い、とのことです)
しかしこのデータでは、冒頭で紹介したイランが第3位に入っていませんね。
なぜなんでしょう。
世界のクルミの生産量(国連のデータより)
別のデータも見てみましょう。
FAOU(国際連合食糧農業機関)の最新のデータを元にグラフを作成しました。
これは2018年のデータです。
FAOUのデータベースより作成
⬇上のグラフを円グラフにするとこんな感じ
FAOUのデータベースより作成
このデータでは中国がなんと160万トンと圧倒的です。
USDAのデータの2倍近くあるのが謎です。
(世界の生産量の43%なので、割合だけで言えばUSDAのデータと同程度ではあります)
また、USDAのデータと異なり、イランが世界3位(41万トン)に入っていますね。
また、トルコとメキシコもランクインしています。
何かしら統計の取り方が違うのでしょうね。
ちなみに、日本のクルミの生産量は151.2トン(平成27年)ですので、上のグラフではチェコ(154トン)についで50位に入ります。
なぜ国連の統計に入っていないのか、これも謎です。
ひとまず今日はここまで調べるだけで終わります。
グラッチェ!
・Food and Agriculture Organization of the United Nations.
http://www.fao.org/home/en/
・農林水産省生産局「平成27年産特産果樹生産動態等調査」.
(データはe-stat「特用林産物生産統計調査 / 確報 平成29年特用林産基礎資料」https://www.e-stat.go.jp/ よりダウンロードした)
・Pars Today(2018). イランが、世界3位のクルミの生産国に. (2018年5月27日掲載).
https://parstoday.com/ja/news/iran-i44426
・USDA(United States Department of Agriculture)(2019). Tee Nuts: World Markets and Trade. Foreign Agricultural Service.
https://downloads.usda.library.cornell.edu/usda-esmis/files/tm70mv16z/jm2155639/sq87c996m/TreeNuts.pdf
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